ちょっと時代おくれな会長の一言

ひとこと ~第四回~

昭和48年は あのオイルショックの年でした。セメントや鉄筋が品薄になり、確保

するのに苦労しました。つてを頼って遠くに買いに行ったこともありました。

巷では トイレットペーパーがなくなると流言が広まり大騒ぎをしておりました。

戦後、日本経済は右肩上がりで成長してきまして、不動産や給料、家賃などすべて

のものが上がり続けておりました。それが このオイルショックを境に値下がりをしました。

我々にとっては初めての体験でした。特に建築業界にとっては影響が大きく、それまで

年間の新築戸建が190万戸もあったものが、3割から4割も落ち込みました。それなのに

建築会社の数は、50万社と少しも減りません。この業界の人間は、つぶしのきかない

人間ばかりで、自分の会社が潰れると、2~3人集まってまた、建築会社を作ってしまう

ので、いつまでたっても数は減りませんでした。

新築の仕事がないので皆、修理や営繕など、今まで見向きもしなかったような仕事も

一生懸命とるようになり、リフォームという言い方はこのころからよく使うようになりました。

黙っていても、新築の仕事が次から次と来た時代は、リフォームの仕事など誰も引き受け

ません。お客さんが、頭を下げてお願いしますと言うので、仕方ないからやってやるかと

いうような、そんな時代からまったく逆の立場になり、皆、こぞってリフォーム工事をてがける

ようになりました。そうは言っても、リフォームに対し、横柄な態度だった工務店は苦労した

ようです。

人間、 日頃の行いが大事ですね。

 

平成25年8月

~つづく~